廃棄マヨネーズの油脂分離技術で循環型社会実現に向け新たな展開!【ラジオ放送㉒】

※浜田化学が月に1度ゲスト出演する環境番組『正木明の地球にいいこと』(ラジオ関西)2024年7月15日放送回

今回は浜田化学商事部兼開発部部長の中野貴徳がゲスト出演し、「廃棄マヨネーズのリサイクル」についてお届けしました。

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目次

■近年のリサイクル業界の動向は?

数年前までは注目を集めることが少なかった食品(廃食油)リサイクルの世界。

SDGsが社会に浸透しはじめたことや新たな技術開発で、こうしたリサイクル業界のイメージはここ数年で大きく変わってきています。

「もともと捨てられていたものが新たな資源に生まれ変わっていく幅が増えたことはもちろん、創業当時は我々のような廃棄物に関わる業界は”汚い”というイメージが強かったのですが、ここ数年SDGsというキーワードはじめ社会の認知度も上がり、より”環境にやさしい”というイメージを持っていただけたことで業界全体が活性化し本来あるべき姿になってきたと感じます。」(中野部長)

よりリサイクルの注目度や認知度が上がり需要も拡大するなかで、今回新たに、普段の生活にも身近な「マヨネーズ」のリサイクルがスタートしました!

■分離が鍵!マヨネーズのリサイクル

私たちの生活でもおなじみの「マヨネーズ」。いろんな料理に使える一方で、気づいたら分離してしまっていたり、意外に賞味期限が早くて使いきれずに捨ててしまった…なんていう経験ありませんか?

食品リサイクルの取り組みが進む一方、マヨネーズのように乳化している製品は、これまでの技術ではリサイクルが難しいとされており、そのほとんどが焼却処分されていました。

しかし今回、浜田化学ではこれらの廃棄マヨネーズを独自の技術でリサイクルする取り組みをスタート。その鍵となるのが、マヨネーズをなんと「油脂」「水」「固形残渣」の3つに分離する技術です。

分離した油脂、固形残渣をそれぞれ新しい資源へとリサイクルすることで、廃棄ゼロの完全リサイクルを目指すのですが、ここで注目していただきたいのがマヨネーズから分離した油脂の品質。

一般的に飲食店などから排出される廃食油と比較してみると…

違いが一目瞭然!マヨネーズから分離した油脂は劣化がほとんどないため、廃食油のなかでは最高品質。

品質がとても良いので、従来の燃料などの用途以外にも工業原料向けのインクなど、一定の品質が必要な用途にもリサイクルができ、必要なところに必要な品質の油脂が回る効率の良い循環を生み出すことができます。

■浜田化学が目指す完全リサイクル

「100%完全リサイクル」を目指すうえで、課題となりがちなのが、分離後の残りかす(固形残渣)。実際に食べてみると、マヨネーズの風味がするのですが、実はこれらの固形残渣についても、メタン発酵の原料や嗜好性の高いペットフードなどの販路開拓に取り組み、完全リサイクルを目指しています。

技術が進むにつれて、これまでどうしても廃棄されていた食品もリサイクルという選択肢が広がってきました。今回の油脂分離技術によるリサイクルも、マヨネーズのみならず、今後生クリームなどほかの油を含む食品にも広がっていく可能性に満ちています!資源を無駄にしない循環型社会の実現に向けて、今後の展開にもぜひご注目ください♪

■ご家庭のマヨネーズも回収します!

さて、ここまでお読みいただいたみなさんのご家庭にも、期限が切れてしまったマヨネーズが眠っていたりしませんか?そのマヨネーズ、回収する取り組みをスタートします!!

毎月第4木曜日に尼崎市内で実施している家庭系廃食油回収の取り組みに、マヨネーズをお持ちいただくと、廃食油と同様に回収しリサイクル。(容器ごと回収しますので、マヨネーズそのままお持ちいただければOKです!)

オープンカレッジ広場

日時:毎月第4木曜日開催(次回7月25日(木)10:00~14:00)

場所:塚口さんさんタウンスカイコム(尼崎市南塚口町2-1-2)

家庭から出る廃食油またはマヨネーズをお持ちいただいた方には、市内で使える地域通貨「あま咲きコイン」20コインを還元します!

このほかにもエコキャップの回収や家庭で使わなくなったけど捨てるのはもったいない物同士の交換会、野菜の販売なども予定されていますので、ぜひお近くの方は足を運んでみてくださいね^^