日本のビジネスは環境問題にどう取り組む?【ラジオ放送⑳】

※浜田化学が月に1度ゲスト出演する環境番組『正木明の地球にいいこと』(ラジオ関西)2024年5月13日放送回

今回は浜田化学代表取締役の岡野嘉市がゲスト出演し、「日本の環境ビジネスと大阪万博に向けた動向」についてお届けしました。

目次

■日本の環境ビジネスと浜田化学が目指す循環モデル

ここ数年で日本でも耳にすることが多くなった「環境ビジネス」や「SDGs」という言葉。

しかし、脱炭素や汚染防止、生物多様性などさまざまな言葉があるなかで、こうしたワンワードのみがクローズアップされ、これらのブームは経済性を無視した持続可能とはいえない無理な投資事業の対象となり、結果SDGsから遠のいてしまう現象も起きています。

海外の環境先進国では、排出権取引やカーボンフットプリントなど、仕組み化が進む一方でこうした「仕組み」づくりにまだまだ課題が感じられる日本。

「Think globally, Act locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)」という言葉がありますが、こうした地に足がついたデザインの仕組みづくりが必要ではないでしょうか?

たとえば浜田化学では、「油のリサイクル」を中核事業としていますが、これは決して一社だけで成り立つ事業ではありません。

油を排出するレストラン事業者、そこに食材を提供する物流業者や生産する農家、農家に肥料を提供する肥料メーカーなど、多くの登場人物が存在し、それぞれの現場ですでに社会に良い取り組みや努力がなされています。

こうした取り組みを繋ぎ、連携し、”油をリサイクする”だけに留まらず、”ものを無駄なく使い尽くす”という持続可能な循環モデルをつくっていきたいと考えています。

■大阪万博で大きなきっかけを…世界に誇るべき日本の強みとは?

いよいよ来年に迫った2025年大阪・関西万博。

大阪外食産業協会で出展を予定している「ORA外食パビリオン宴~UTAGE~」では、SDGs部会の部門長を務めさせていただき、食品産業全体のSDGs活性化を促す企画を進めています。

「SDGs万博」とも呼ばれ、持続可能な社会の実現に向け大きなきっかけとしても注目を集める大阪・関西万博。子どもたちに向けた未来の食の在り方の提案はもちろん、まだまだ世界には充分な食が得られず取り残されている人がいる現実も受け止め、双方に対して行動を起こしていける万博にしたいと考えています。

ここでキーワードのひとつにしたいのが、「省資源」。

日本の環境ビジネスは海外に比較すると遅れているという見解もある一方で、実は日本は文化的にはSDGsの考えがとても先進している国ではないでしょうか?

「僕は日本の”こたつ文化”がとても好きです。欧米は家中全体を温める、という考えですが、日本はこたつや囲炉裏の側で、小さな資源で豊かに生きられる考えが文化的に根付いていると感じます。」

未だ、世界では紛争があり、子どもたちの頭上をミサイルが飛んでいるような現実があるなか、戦争の根っこの部分には”資源の奪い合い”があります。

こたつ文化や”もったいない”など、資源を無駄なく大切に使い、少ない資源でも豊かに暮らすという文化は、日本の得意分野。得意なところは、胸を張って世界に発信しながらも、不足している部分は補いあい、世界中が手を取り誰一人取り残さない社会を実現していくために、まずは食品でもまだ無駄になっているものを、地球を汚さない資源に変えていくこと。環境に負荷をかけることなく、色々な経験ができるモデルをつくり、世界に拡げていく場にできればと思います。

■正木明の地球にいいこと/ラジオ関西 https://goodoftheearth.wixsite.com/home